「カラフル」を佳作としました。作者は、色々な色の和紙を重ねて万華鏡をお作りになりました。大きく幅をとったところに色や質感を盛り込んでいく面白さで、楽しく創作活動をすすめていかれたのかもしれません。中を覗くとクリップか針金のような線の材料が使われており、ここでもシンプルな形に、輝く映像が埋め込まれるチャンスがあり、内外共に実は、かなり高度な試みに成功している万華鏡と言えるでしょう。
こちらの作品を見るまで、我々は万華鏡で始まり万華鏡で終わる世界の中にいました。そしてそれはしかたのないことですが、三角形や矩形など、ある単純な形に戻していくと、万華鏡の内部に生じる世界と外部の素材世界は共鳴しうることが示されています。質感の違いを生かした万華鏡の模様の服地を着て歩きたくなります。
- 審査員Aショートコメント:装飾の可愛らしさに努力の跡が見えます。
- 審査員Bショートコメント:とても綺麗な万華鏡です。