子ども万華鏡大賞

作品名:みんなの夜空

【のぞく時の注意点】つつにかざりがはってあるので気を付けて下さい。画びょう2つの所が下になります。

【工夫した点】夜空をテーマにしていて、青と黄色を多くして、星のビーズを入れました。ぼくがロケットに乗って宇宙に向かっています。

【この万華鏡の楽しみ方】初めて作ったぼく自身がとても楽しかったです。黄色の星がいっぱいになるところに注目してください。

審査員講評

 作品「みんなの夜空」は、ロケットに乗って宇宙に向かっているところが表現された万華鏡です。スコープ(見る装置、筒)の先に6角形の透明板がついており、この中にオブジェクトが入っていて、回して楽しむホイールタイプの万華鏡です。かなり多くの小さなオブジェクトが入っており、色といい、形といい一言で語れない姿を見ることができる万華鏡となっています。満天の夜空の星々を見た時の感動につながる万華鏡となっているところを高く評価し子ども万華鏡大賞としました。

京都市教育長賞

作品名:楽しい京都観光

【のぞく時の注意点】絵の部分は、つまようじや綿棒に絵具をつけて、点々をして絵を仕上げたので、やさしくもって下さい。

【工夫した点】京都には、良い所が沢山あるので、コロナがおさまったら、沢山の人に京都観光を楽しんでもらいたいと思って京都をテーマにして作ってみました。

【この万華鏡の楽しみ方】黄色の3箇所を、まわして絵をあわせて遊べます。箱と万華鏡をもって、角度をかえたりして見たり、箱から出して見ることができます。紙コップにたてて飾っておくこともできます。

審査員講評

 作品「楽しい京都観光」は、京都タワーが万華鏡となっており、京都の四季折々の風景をあしらったケースと一体となった作品です。京都タワーの先にオブジェクトの入った容器(セル)があります。色とりどりの空にも見えます。覗いてみると、透明感の高い赤色やピンク色、オレンジ色、空色など、多くのオブジェクトで、鮮やかな色彩世界が展開されています。四季折々の京都の美しさが表現されていると思われます。1つひとつを丁寧に仕上げ、完成度の高い万華鏡といえるでしょう。

京都万華鏡
ミュージアム賞

作品名:夢のウエディング

【工夫した点】ベルとベルの間にテープをはって、下に落ちないようにしました。また、外のかざりと中のもようを、同じウエディング風のデザインにしました。

審査員講評

 作品「夢のウエディング」は、白やパール、金など品位のある美しさが際立つ万華鏡です。スコープは、美しいレースで全体を被っています。その先端には、金色に輝く10個以上の小さな鈴が丁寧にくくられています。薄い色の青とピンクのオブジェクトがあしらわれています。覗くと、丸さが際立つパールの粒が基調となった光世界が展開されています。派手さは押さえられていますが、所々に小さな赤色のオブジェクトや色違いの緑色のパール状のオブジェクトで、刺激が与えられています。夢のウエディングイメージの完成度を極めた点を高く評価して京都万華鏡ミュージアム賞としました。

審査員特別賞

作品名:春夏秋冬のぞき筒

【のぞく時の注意点】ときどき、色ちがいのサクランボが1日に二つでることがあります。その日は、ラッキーな日になります。

【工夫した点】雪だるまを細かく作ることと、文字を作ることが大変でしたが、楽しかったです。葉っぱの線が上手くできなくて、苦労して考えて作りました。

【この万華鏡の楽しみ方】夏に見ると、白や、水色、ピンク色が見えます。それは、まるで湖のほとりにいるようです。季節に合ったもようが出ていて、そこがお楽しみポイントです。

審査員講評

 作品「春夏秋冬のぞき筒」は、スコープの外面全体に四季の様子を粘土で豊かに表現した万華鏡です。粘土で春夏秋冬の文字や、雪だるまや葉っぱや花びらなどを細かに表現しています。オイルチェンバースコープだと思われますが、沢山のオブジェクトを入れて、様々な季節の色の演出ができるようにしています。独特なのは、乳白の半透明のオブジェクトが選ばれており、これが影響しているのでしょうか。建築物の窓やはめられているステンドグラスのような印象をもたらします。四季が訪れる家屋や人々の喜びまで感じさせるところがあります。スコープの内と外の表現の濃密さに特色のある作品と言えるため審査員特別賞としました。

審査員特別賞

作品名:宇宙を旅する万華鏡

【のぞく時の注意点】ホイールを強く回しすぎると、とれるので、注意する。

【工夫した点】ホイールの角度が変わることによって、光の入り方を変えることができます。青いビー玉を鏡の先に付けると青い地球が宇宙を旅しているように見えます。

【この万華鏡の楽しみ方】青いビー玉とホイールの色との重なりが万華鏡の美しさの一つです。下に向けると、ホイールに光が当たり、きれいに見えます。

審査員講評

 作品「宇宙を旅する万華鏡」は、筐体全体に黒をあしらい美しく輝く星々が貼られている万華鏡です。長方形の黒い台にしっかりとつけられており、安心して置くことができます。ホイールスコープ型の万華鏡だと思われますが、覗く側をオレンジ色にして、先端のホイール(円盤)を紺色が選ばれており、目立つ色調の構成になっています。尖端のビー玉の効果でしょうかホイールのところの絵が球体にゆがんで入ることによって万華鏡には不思議な効果がえられています。万華鏡を手にしたときから、外観から気持ちが誘われ、覗くと、宇宙空間を旅し移動しているような気持ちにさせてくれるユニークな点を評価し審査員特別賞としました。

審査員特別賞

作品名:万華鏡は宇宙へ…

【のぞく時の注意点】パーツはとれやすいので、あまりふらないでください。

【工夫した点】よりロケットに見えるよう、下に火に形どった色紙をつけたところです。

【この万華鏡の楽しみ方】中だけでなく、外側をまわすと、色々なデザインが見られます。

審査員講評

 作品「万華鏡は宇宙へ…」は、ロケットの形の万華鏡です。このロケットは、赤色やオレンジ色の火を吐く噴射をしていて、今まさに宇宙へ、もしくは宇宙を飛んでいるところです。覗き窓のところがロケットの円錐の先端となっているので、一度開けてから覗くことになります。乗り込み口であるハッチを開けてみるようで、かなり楽しい経験です。ニコニコ顔の宇宙飛行士は、作り手の方でしょうか。自分自身も置き換えてみることもできます。スコープには、基調が縦の赤色や黄色や青色の細い線で構成されたカラフルな紙に、反射する紙で大きな星が貼られ、左右のブースターには、「地球」と「星々」が映っています。覗いてみると、小さなつぼみの花々や繊細な葉っぱの緑のようなオブジェクトで構成された模様が展開します。手にして様々な面白さが際立つ万華鏡なので審査員特別賞としました。

審査員特別賞

作品名:黒と青の万華鏡

【工夫した点】中のビーズの色を工夫しました。青とむらさきと黒に水色をたしてみたりしました。大きなリボンも工夫しました。ボタンをリボンの中に入れたりしました。

審査員講評

 作品「黒と青の万華鏡」は、スコープ全体を黒で被い、のぞき穴側に、青の大きなリボンがつけられている印象深い万華鏡です。覗いてみると黒のオブジェクトが導入されています。青色と紫色と黒色に、水色を足したそうです。 一般に、沈んだ感じや形の変化が限定的になるので、黒のオブジェクトは選ばれないと考えられます。ところが、この万華鏡では黒のオブジェクトが選ばれているのです。もう少し明るいオブジェクトがいるという判断をして、水色が加えられたと推察されます。一気に赤色や黄色などが選択されなかったのは、かなり色の選択がしっかりとしていたのだと思われます。ユニークな色彩選択が注目に値するので審査員特別賞としました。

審査員特別賞

作品名:海のかけら

【のぞく時の注意点】リボンが固定されていないので、動かないように注意。

【工夫した点】中にいれるビーズを青色系で統一した。
【この万華鏡の楽しみ方】上を向けてみると、ビーズがすけてきれいにみえる。

審査員講評

 作品「海のかけら」は、薄いセルリアンブルーのリボンが印象的な万華鏡です。スコープの外観は、やさしい感じが表現されているのだと思います。操作がスムーズなように、印象深い長いリボンは、光が入ってくる筒先に結んであります。中を覗くと、青色や紫色を基本とした、濃厚な光表現が目に飛び込んでくるのです。細かなオブジェクトを厳選し、質の高い滑らかさも同時に感じられます。「海のかけら」は、質の高い感動体験を内と外で統一して作り込まれたユニークな万華鏡と言えるため、審査員特別賞としました。

主催:京都万華鏡ミュージアム