小学生高学年部門の京都市教育長賞は、作品名「ゴジラ放射熱線万華鏡」としました。ゴジラが上を向き口から青色の万華鏡の筒を吐き出しており、覗くと放射熱線が万華鏡の光映像として見ることのできる作品です。
紙粘土でゴジラを精妙に表現し、着彩しています。ゴジラの尾っぽや背びれまで、ジグザグの細部を一つ一つ丁寧につくっています。傷の様子なども表現されています。背びれは、口から真っ直ぐに出ている万華鏡の筒と同じ青色で塗っています。放射熱線をはくとき、背びれも同じように発光するシーンが彷彿とされます。映画のゴジラが目の前に飛び出してきたかのようです。海から出てきているところを表すためにゴジラの体の下の部分は海の色(紺色)になっています。深い海からゴジラが登場した凄さを感じます。
中を覗いてみると暗いダーキーな色味に細かな青色や緑色・黄緑色等が湧き上がるように見えます。ゴジラが単なる敵ではなく、放射能に侵された被害者のような感じが伝わっています。人とゴジラの大きな不幸が万華鏡の光映像に託されているように感じられます。
外観から内部の放射熱性の光映像まで、統一感と存在感のある表現を高く評価して京都市教育長賞としました。ゴジラが好きなお父さんへプレゼントしたいそうですが、多くの方に見ていただきたい作品となっています。